HSES-LMC1
電源について
基本情報
- HSES-LMC1および、接続可能なLEDモジュールの電源は5Vのものです。
- 安全のため、必ず 過電流保護回路付きの電源をご使用ください。
- 比較的小規模な構成では、HSES-LMC1にACアダプタを接続し
LEDモジュールの電源ケーブルをHSES-LMC1に接続するのが簡単です。
( 接続について参照) - 大電流の電源が必要な場合、スイッチング電源を使用することになります。
LEDモジュールの最大消費電流
弊社のLEDモジュールの例で説明します。
LED1個当たり RGB各色で20mAづつ、合計60mAの電流が流れます。
LEDモジュールには64x32 = 2048個のLEDが載っていますが、 16スキャン、すなわち、1/16づつ点灯する構成ですので、 一度に光るLEDの数は 2048 ÷ 16 = 128個です。 よって、LEDモジュールの最大消費電流は 60mA x 128 = 7.68 A となります。
仮に、LEDモジュール6個を使用すると、全体の最大消費電流は 7.68 x 6 = 46.08 A となります。
これは、全てのLEDを最大輝度で点灯させる時に必要な電源容量です。 通常の表示、文字の表示などでは、点灯するLEDは一部分ですし、 屋外用でもなければ、最大輝度で必要なことは、あまりありません。 10%の輝度で充分な場合も多いです。
しかし、消費電流が電源の容量をオーバーした時、システムがおかしな状態に 陥ってしまうのであれば、安全のために、最大消費電流以上の電源を用意する 必要があります。
電源電流超過時の動作
HSES-LMC1にはメインCPU(ESP8266)以外に表示用のCPUが搭載されており、 表示用のCPUは、以下の機能を有しています。
- 電源電圧を監視し基準を下回った場合, リセットがかかる機能
- リセットがかかると、メインCPUから設定を行うまで、 LEDを消灯させる機能
これらの機能により、消費電流が電源の容量をオーバーした場合も、 HSES-LMC1を使用したシステムでは、比較的、穏やかな動作をします。
表示用CPUのリセットで収まった場合
消費電流が電源容量をオーバーし、電源の過電流保護機能で電源電圧が低下、 表示用CPUはリセットされたが、メインCPUはリセットされなかった場合 の動作を説明します。
- 電源電圧低下で表示用CPUリセット
- LEDの表示停止で消費電流減少、電源電圧復活
- メインCPUが表示用CPUのリセットを検出
- 表示輝度の最大値を現在の輝度の半分に設定
- 表示用CPUの再設定を行い、表示を再開
メインCPUにはリセットがかからず、プログラムは走り続けていますので、 表示は一時消えた程度で、継続されます。最大輝度が半分にされますので、 表示が少し暗くなり、消費電力は少なくなり、電源容量をオーバーしにくくなります。 再度 電源容量をオーバーし、表示用CPUにリセットがかかれば、 最大輝度は更に半分になります。
表示用CPUの監視、再設定の機能はメインCPU用にライブラリの機能として提供されます。
メインCPUまでリセットされる場合
電源の過電流保護回路による電源電圧低下でメインCPUにまで リセットがかかってしまった場合の動作について説明します。
- 電源電圧低下で表示用CPUリセット
- LEDの表示停止で消費電流減少、電源電圧復活
- メインCPUがリセットより回復
- おなじ表示を繰り返し、再度電流超過、
この場合、電流が電源の容量を超過する表示が行われるたび、 メインCPUがリセットされ、再度表示、リセットが繰り返されることになります。
電流超過が起こった場合、表示用CPUのリセットだけで済むか、メインCPUのリセットまで 起こってしまうかは、電源の過電流保護回路の特性や、過電流の規模、起き方によっても 変化しますので、事前に予測することはできません。
実際の表示で過電流による電源電圧低下が起こる場合、プログラムの変更で輝度を落とす、 電源の容量をあげるなどの対策をとってください。
いずれにしても、電源に過電流保護機能があることが大前提です。 保護機能が無い電源で、容量を超える電流が流れた場合、 電源装置の発熱、発火の危険がありますので、 過電流保護機能が無い電源は決して使わないでください。