ハンダ付け時の注意点

LED電光掲示板キットで動作しない原因を調べると ほとんどがハンダ付け不良です。 一見ハンダ付けされているように見えますが、 テンプラ半田(イモ半田)と呼ばれる状態に なっていて、電気的には接続されていない状態になってる場所があり、 動作しない、動作が不安定、動作していたのに動作しなくなった などということになっているようです。

ここでは、テンプラ半田を無くし、確実に回路を動作させるための ハンダ付け時の注意点について説明します。

基板の断面図で説明します。
ハンダ付けをするには、半田を流しこむ部分を加熱しなければいけません。 この場合、リード線とランド(銅箔部分)の両方を加熱する必要があります。 充分加熱されたら、 半田を加熱した部分に押し当てて溶かし、 ランドとリードの間に流しこみます。
半田が富士山のような形になるのが理想的です。
ハンダが多すぎると、 電気的には問題ありませんが、 次に述べるテンプラハンダと 見分けがつきません。
このような場合は、 ハンダごてを使って余分なハンダを取り除きます。 詳しくは後述します。
ハンダごてのコテ先が太かったり、 あてる方が適当でなかったりすると、 ランドに鏝先があたらず、ランドが加熱されません。

それに気づかずハンダ溶かすと ランドは冷えたままなので、ハンダは流れ込まず テンプラハンダになってしまいます。

左の写真の矢印の先のランドのように、 銅箔が周辺の広い領域と十字でつながっているものがあります。

このようなランドでは、ランドを加熱しても熱が周辺に伝わって 温度が上がり難くなっていますので、 長めにハンダごてをあてて充分加熱してやらないと、 ハンダが流れ込み難いので注意して下さい。

テンプラ・ハンダでは ハンダはついているようにみえますが、 電気的には接続されていませんので、 正しい動作は期待できません。

しかし、外見上から ハンダが多い場合と見分けるのは 難しいです。 このような場合には、ハンダごてを使って 余分なハンダを取り除いてやると テンプラハンダなのかどうかわかります。

具体的には、 ハンダゴテのコテ先についているハンダを ハンダクリーナーなどで よくふきとり、 余分なハンダがある部分にコテ先をあてます。 そうすると表面張力でコテ先にハンダが流れます。
1回で余分なハンダが取り除けない場合は、 ふたたびコテ先のハンダをふきとり、 余分なハンダにコテ先をあててやります。

ハンダがちゃんと付いている場合には、 富士山型にハンダが残り、 テンプラハンダだった場合には、 基板の穴にハンダが入っていないのが見えるはずです。

ハンダが多すぎて、こて先で取り切れない場合には、 ハンダ吸い取り線や 吸い取り器を使用します。 この場合、テンプラハンダだったかどうかはわかりません。

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左の写真は、実際のテンプラハンダの例です。 写真からは判断しずらいですが、 余分なハンダを除去した結果、接続されていないことがわかりました。

LED電光掲示板では、DSUBコネクタのランドが特に小さいので、 テンプラハンダが発生しやすいようです。

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同じ基板で余分なハンダを除去した様子です。 接続されていない部分が多数みつかりました。

ハンダ付けの仕方関連リンク集

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